そのときどきに私が感じたことや思いなどを書き綴っています。

上の世界でもまれる(2448)

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ジュニア選手にどれくらい強くなりたいのかと聞くと、

「国際レベルで戦える選手」

とか

「全国でもトップクラスの選手」、

「全日本チャンピオン」

などと答える選手も多い。

しかし、そう言っていても、地域大会などで戦っているときは、

チャンピオンとしてそれなりの風格を持って堂々と戦うことができる選手が、

目標としているはずの全国大会にくると、その感じられた風格は消え去り、おどおどとした落ち着きのない態度を見せることは多い。

自分がチャンピオンでいられる場所から、いちチャレンジャーにならなければならない場所に来ると、自分自身のコントロールを失ってしまうのだ。

役者で言えば、

「舞台慣れしていない」

ということになる。

これは誰にもあることだ。

強くなる選手は、場所が変わってもとるべき行動にそれほど大きな差はない(といっても、その場所、ステージが上がればそれになりに行動パターンは違ってくる)。

自分がその舞台にいることに慣れ、その舞台で自分自身をうまく表現するためにはやはり場数がいるのだ。

斎藤孝(「「できる人」はどこがちがうのか」ちくま新書)は、

「未熟な頃から上手な人に交じって、謗られ笑われても恥ずかしがらずに平気で通して稽古する人は、

生まれつきの素質がなくても、自分勝手なことをしないで長年稽古を積んでいけば、

最終的に上手の境地に達して世間に並ぶものなき名声を得る」

という「徒然草」の文を紹介している。

もちろん、最終的にはイチローのように、

舞台が大きくなっても自分のすべきことは同じであると言い切って、

なおかつその通りに行動できるようになることが目標かもしれないが、

まずは、怖がらずに自分の居場所のあるところから、まったくないところに立つ訓練が必要である。

私が教員を辞めてアメリカに渡ったとき、

誰も自分のことを評価するものがいない、

今まで日本で蓄えてきた知識や力を試す機会が与えられないときは、

正直あせったしストレスにもなった。

しかし、自分が相手にするのはプロの選手たちである。

自分の意識がプロフェッショナルにならなければ通用しないことを痛感した。

今までとは違うステージに立っているのだと言うことを思い知らされた。

そして、日本ではいかに低い意識で指導をおこなってきたのかを反省し、仕事を丁寧にこなしていった。

その結果、多くの選手が私にトレーニングやケアを依頼するようになってきて、

そのような選手のトレーニングを指導したり、

試合に同行したりするうちにだんだんと自分の力を出せるようになってきた。

このように今までより高いレベルの試合で戦うことを「ステージを上げる」という。

以前、指導する選手にITFへの参戦を薦めたとき、

「私のような弱いものが、試合に出てもよいのですか?」

と言ったことに対して、

「強い奴がチャレンジするのではなく、チャレンジする奴が強いのだ。」

と諭したことがある。

ステージを上げることは勇気がいるに決まっている。

それを決断できなければ、今の世界にとどまるしかない。


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