そのときどきに私が感じたことや思いなどを書き綴っています。

本物の友人に出会う(2352)

DSC_8732.jpg

苦しさの中に本当のスポーツの素晴らしさが潜んでいるのなら、自ら進んで苦しい思いに身を投じてみるのはいかがだろう。

いまどきのクラブ活動は、それほどでもないかもしれないが、それなりに適度な理不尽(?)の存在するクラブも多いはずだ。

私が以前コーチを務めていた慶應義塾大学テニス部は、昔ながらの理不尽、非合理を体験できる貴重なクラブと言ってよい(でも、とても良いクラブだった)。

このようなクラブに身を置くと、自分がなぜテニスをやるのかという意味をしっかりと認識できるチャンスになる。

私たちの時代のクラブ活動について話をしよう。

岡本浩一(「無責任の構造」PHP新書)は、

「すぐに過去の話を持ち出して、それを栄光の業績であるかのように語るのは、権威的傾向の強い人である」

というが、勝負に弱い日本人が増えてきたのは、

<スポーツの苦しみ>

について語らなくなったことが原因のひとつであると考えるので、あえて批判を覚悟で述べてみたい。

ひと昔前のクラブ活動は、理不尽極まりないことがまかり通っていた(一部のクラブは今もそうであろう)。

3年神様、2年人間、1年畜生という言葉ができるくらい、1年生は1年間の過酷な試練に耐えなければクラブ活動を続けることさえできないのだ。

私が高校でテニスを始めたときは、コートが1面しかないクラブにもかかわらず入部希望者はざっと60名くらい(実際は一日で辞める部員もいるので、もっと多いはずである)。

それが、8月の合宿を終えるころには6、7人に激減する。

練習中の飲水はもちろん禁止、

一日中ボール拾いに追われ、

何百回と繰り返される素振りに耐え(当時は、ラケットカバーをつけて素振りをするのが主流であった)、

非合理的で理不尽なトレーニング(両手両足を縛られて、学校から先輩の乗るバスのバス停までピョンピョン跳びながら見送りに行かされるなど-ええ加減にせえよ!)に歯を食いしばり、

やっと日没近くなって5分程度の練習が許されるという状況では、辞めていくのは無理もない。

では、辞めずに生き残った者(?)は、なぜそのような過酷な状況に耐えることができたのであろうか。

東山紘久(「悩みのコントロール術」岩波アクティブ新書)は、

「人間がピンチに出会ったとき、悩むことが飛躍につながる人と、そのままなかなか立ち直れずに、より深刻な問題に落ち込んでいく人との違いは、サポーターがいるかいないかが大きな分かれ目になる。」

と述べている。

私の場合は仲間の存在が大きかった。

ともに励ましあい、競い合う仲間がいなければ辞めていただろう。

本当に良い友人たちに恵まれた。

私は、もちろん戦争を経験していないので大きなことは言えないが、これを<戦友意識>と呼びたい。

過酷な状況では、友情はより強く結ばれる。

そして、くじけそうになるとき、強く結ばれた友情が何よりも助けになるのだ。

彼らは今でも私の大きな支えである。


Clip to Evernote
人気blogランキング参加中!
にほんブログ村 テニスブログへにほんブログ村
関連記事
スポンサーサイト
コメント
ときどき拝見させていただいています
大島 様
ときどき拝見させていただいています。
私は柳川高校だったのですが、あの厳しかった練習や理不尽なことがあったからこそ今があると思えます。苦しい時もあのときに比べればという考えが自然に出てきます。仲間と会っても苦しい思い出しか話しません、あれってなんででしょうね。
私もスポーツの世界におりますので、どこかでお会いしたときは、ご挨拶させてください。
2012/01/17(火) 10:18 | URL | サムライ店長 #pswxFyZI[ コメントの編集]
No title
スポーツは嫌な事、苦しいことも多いですが、その分だけ、何て言ったらいいんでしょうか「生きる強さ」のようなものが身につくと思います。
柳川高校出身では、きっとその強さは本物だと思います。どこかでお会いできるのを楽しみにしています。
2012/01/19(木) 08:04 | URL | 大島コーチ #-[ コメントの編集]
コメントの投稿
[Font & Icon]
管理者にだけ表示を許可する
プロフィール
「スポーツは、”愛”だと思う…」

大島コーチ

Author:大島コーチ

テニス、トレーニング、スポーツ科学など、詳しくはウェブサイトをご覧ください。
WORKS
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
カテゴリ
月別アーカイブ
リンク
このブログをリンクに追加する
QRコード
QR
キャンプ&イベント案内
  • テニストレーニングキャンプ案内

  • ■「テニストレーニングキャンプ20・ウィンター」
    12月28日(木)~30日(土)
    開催予定です。
    このキャンプは「向上心」や「意欲」を育てることを目的として、「意識が変われば世界が見える」をスローガンに、「Hard on yourself・・・どこまで自分に厳しくなれるのか」をキャンプテーマに、大きな夢を持って、テニスに取り組むことができるようにプログラムされています。

  • テニスコーチングセミナー案内

  • <テニスコーチングセミナー20>
    ■本年冬に開催予定です
    ■遠方からの参加者のために無料宿泊所を用意しましたので、気軽に参加してください。
    自分のコーチング技術を磨き、自信を持って指導することができるように「テニスコーチングセミナー」を企画しました。テニス技術はもちろんのこと、コーチング論やコミュニケーション論、トレーニングに関することまで、テニスを教えるにあたって必要だと思われる内容をできるだけ広い範囲で網羅しています。

  • <ロングウッドジュニアテニス>
    無料体験レッスン受付中!(随時)

  • <レーニング科学研究所>
    トレーニング受講者募集中!


  • SNS
    Nobuhiro Oshima


    tslabo_gtnをフォローしましょう